以前、充電器やバッテリーの基礎を書いていたのですが、リフェバッテリーについて書き忘れていたので、今回はリフェバッテリーの基礎を解説します。

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リフェバッテリーの特性は、以前解説したリポバッテリーとちょっと似てまして、そのあたりも含めて解説していきます。


リフェバッテリーの特性

電圧は低めなので、走行スピードはマイルド

一般的なリフェバッテリーは、定格電圧が6.6Vとちょっと低めです。(ニッカドやニッケル水素は7.2V、リポは7.4V)

そのため、走行中のスピードはほかのバッテリーに比べるとマイルドです。広場で遊ぶときなんかはスピード不足で、もの足りない場合もあると思います。

ただし、ニッカドやニッケル水素バッテリーは走行していくとバッテリーの電圧降下が大きいのに対し、リフェバッテリーは電圧降下が少なめで、しかもその電圧を長時間保つので走行中の速度低下があまりないです。

この辺りは、こちらの動画が分かりやすいのでおすすめです。




バッテリーの内部は二つの器があるイメージ

一般的なリフェバッテリーは、内部は2つの器(セルといいます)があって、それが直列で繋がれています。

 

イメージで言うと、こんな感じです。

それぞれのセルに電力が溜まっていて、マシンを走らせていくと通常はこの電気がバランスよく減っていきます。

過放電に弱い

リフェバッテリーは、過放電に弱いです。

過放電させると、どうなるかと言いますと・・・・・。バッテリーが死んじゃいます。

 

リフェバッテリーを使って走行させる場合はニッカドやニッケル水素と違って、車が止まるまで走らせたりすると過放電になっちゃうので、その前に走らせるのを止める必要があります。

 

でも、そのさじ加減って難しいですよね?

 

そんな人のために今のESCは、低電圧カット(リポカット、リフェカット)という機能があって、過放電になる前にマシンへの電力供給をストップして自動的に止まるようになっているので、リフェバッテリーを使う時はこの機能が付いているESCをを使うようにしましょう。

 

タミヤ製のは、基本的にリフェ用にカット電圧が設定されいますので、これを選ぶという手もあります。

 

ただし、標準の設定では電圧がかなり下がらないと低電圧カット機能が発動しないので、できれば自分のさじ加減(15分~20分走行したら止める)と言うのが大事です。

つぎ足し充電OK!

リフェバッテリーはニッカドやニッケル水素と異なってメモリー効果が発生しないので、途中まで使ったバッテリーに対してつぎ足し充電しても大丈夫です。

 

好きな時に走行を止めても全く問題ありません。

1日に何回も使ってOK!

ニッカドやニッケル水素バッテリーは、1日に何度も使う事は推奨されていませんが、リフェバッテリーは走行と充電を数回繰り返しても大丈夫です。

 

好きな時に走行を止めて、好きなタイミングで再充電、そしてすぐ走行してもOKなので自由度が高いです。基本的には上で書いた過放電にだけ注意すれば良いので使いやすいです。

 

※使い終わったばかりで発熱してるときは少し休ませてから充電してください。

リポバッテリーより安全

リポバッテリはー使い方(特に充電方法)を間違えると発火する場合があるのですが、リフェバッテリーの方は比較的安全だと言われています。

 

そのため、初級者向けの層をターゲットとしているタミヤは、リポバッテリーを発売していなくてリフェバッテリーを推しています。

自己放電しないので長期保存しやすい

リフェバッテリーは、自己放電がほとんど無いので長期間保存しても問題ありません。

 

ただし、その際に一つだけ注意点があります。

詳細は後で書きますが、簡単に言うと保存するときはバッテリーの容量の6割~8割ぐらいの間で保存するのがポイントです。

 

それを守れば、長期保存できます。

簡単にバッテリーの残量が確認できる

特にこれはニッカドやニッケル水素には無い特徴です。

 

リポバッテリーチェッカーという安いツールがあるのですが、これをバッテリーのバランスコードに差し込むだけで電圧が確認できます。(角型のリフェバッテリーではバランスコードが無いことがほとんどなので、このツールだけではチェックできないので注意)

 

こんな感じでバランスコードに差し込むと現在の電圧が確認できます(バランスコードの黒い線を下にして接続)

この写真の場合はリポバッテリーでの例で、リポバッテリーにつないでるので7.43Vということは、やや減ってきてる状態ですね。

 

写真だけだとイメージが伝わりにくいかもしれないので動画に撮りました。




 

結構便利ですし、めちゃくちゃ安いのでおすすめです。

リフェバッテリーの正しい充電方法

リフェバッテリーを充電するときは、必ずリフェバッテリーに対応した充電器を使用しないといけません。

 

バッテリーが壊れるだけならまだマシで、最悪の場合は発火しちゃうので絶対にリフェに対応した充電器を用意しましょう!

 

そして、リフェバッテリーで気にしなければいけないのが、2つのセルの電圧バランスです。

 

2つの電圧がこんな風にズレた状態で充電すると、片方だけ過充電になっちゃうので個人的には毎回バランス充電をしています。

 

バランス充電を選択しておけば自動で2つのセルが綺麗に満タン充電されるからです。

 

では、実際にバッテリーを充電していきましょう。

充電例

では、充電の実践です。

 

リフェバッテリーを充電するときは、以下を必ず注意しましょう

 

・リフェモードを選択

・バランス充電を選択

・充電電流は1C~3C

・セル数を間違いなく指定(今回の例では2セル)

リフェバッテリーを充電器に接続する

リフェバッテリーにはストレートパック型と角形があって、それぞれ接続方法が異なります。

そのため、接続方法を分けて解説します。

ストレートパック型のリフェバッテリーの接続方法

一般的なストレートパックのコードは2つありまして、1つは通常の電源接続用コネクター、もう1つはとバランスコードです。
下の写真だと、短くて先端が白いコネクターがバランスコードのコネクターです。

 

接続方法は簡単で、バッテリーのバランスコネクターを充電器のバランスコネクターに差し込んで、あとは充電コネクターを接続するだけです。

角型のリフェバッテリーの接続方法

角形リフェバッテリーの場合は、下の写真のようになっています。
プラス用とマイナス用のコネクターを差し込む箇所と、真ん中の小さな差込口があります。この真ん中の穴がバランスコネクターを差し込む部分となります。

 

そして、充電器側も一工夫必要で、下のような変換ケーブルを用意して充電器のコードと接続します。

 

こんな感じで、充電用のコネクター同士、バランスコネクター同士を接続すると準備完了です。

 

あとは、バッテリーのプラス、マイナス、バランスの差込口に差し込むだけです。

いよいよ、リフェバッテリーの充電

1C充電が基本なので、4000mAhのバッテリーに対して電流を4Aに設定して充電開始しました。(今回のバッテリーは2セルなので、セル数は2セルを選択)
もちろん、充電モードはリフェのバランスモードを選択します。

「1C」の意味が分からない場合は、別記事で既に説明していますのでこちらをご覧ください。

 

リフェバッテリーは保存するときに1セルあたり3.3V(全体で6.6V)で保存するので、7.2Vの満充電まで20分~30分ぐらいが通常です。

 

さて、今回はどうなりますかね?

 

充電スタート!

 

バランスモードで充電すれば、自動で2つのセルが同じように充電されて行きますので、左右のバランスを取りながら数値が増えていきます。

 

(充電開始から待つこと、26分)

 

充電完了しました!

あとは、このバッテリーを使ってマシンを走らせるだけです!

リフェバッテリーの正しい保管方法

走行が終わった後のリポバッテリーは正しく保存すれば長期間保管できます。

 

この辺は、長期保存に向かないニッカドやニッケル水素と比べて本当に楽ちんです。

 

一般的なリフェバッテリーの場合、セルが2つで定格6.6Vですよね。

 

このバッテリーを保管する場合の理想的な状態は、1セルあたり3.3V、2つのセルを合計して6.6Vです。

リフェバッテリーに対応した充電器では「ストレージモード」という便利な機能がありまして、これを使えば自動的にこの状態にしてくれます。

 

電圧が高い場合は1セル3.3Vに放電してくれて、電圧が足りない場合は1セル3.3Vまで充電してくれます。

 

が・・・・

 

リフェバッテリーの場合、このストーレージモードがイマイチ機能しません。

この点については、こちらの記事で詳しく書いていますので暇なときに読んでください。

リフェバッテリーのまとめ

・電圧は低めだけど、一定のパワーが長持ちする

・過充電、過放電に弱い

・ESCは低電圧カット機能があると良い

・1セル3.3Vで保存すれば1年ぐらいへっちゃら(でした)

・充電は、基本1Cだけど3Cぐらいまではへっちゃら

リフェバッテリーはそれほど種類が多くない

リフェバッテリーは安全で手軽なバッテリーですが、電圧が低めで走行速度が遅くなるため、人気がないのか種類も少なめです。

 

タミヤが一番力を入れていて、バッテリーの品質も高いのですが価格も高いので、ちょっと買いにくいかなと思います。

 

そうなってくると、イーグル製のストレートパックの3200mAhクラスあたりがちょうど良いかなと思います。

これなら旧車にも普通に載りますのでおすすめです。

 

2ピン(T型)コネクターを使ってる場合はこちらが良いと思います。